死亡届は7日以内|提出先・書き方・必要書類

起算点は「亡くなった日」ではなく「知った日」です。夜間でも受け付けています

死亡届は7日以内|提出先・書き方・必要書類

死亡届の期限は、死亡の事実を知った日から7日以内です。

大切なのは起算点です。「亡くなった日」ではなく「知った日」から数えます。

行方不明だった方の死亡が後から判明した場合。孤独死で発見が遅れた場合。こうしたときも、知った日から7日です。

もっとも、実際に7日ぎりぎりになることはあまりありません。死亡届を出さないと火葬許可が下りないからです。葬儀の日程を組む以上、翌日か翌々日には出すことになります。

提出先には選択肢があり、夜間や休日でも受け付けています。順に整理していきます。

死亡届は7日以内の全体像。判断が分かれる点を一枚で示す
死亡届は7日以内の全体像。判断が分かれる点を一枚で示す(作図: 弁護士による葬儀ガード)

期限と、その数え方

期限は、死亡の事実を知った日から7日以内です。知った日を1日目として数えるのが、戸籍実務の扱いです。

国外で死亡があったときは、その事実を知った日から3か月以内になります。

期限内に届け出ないと過料の対象になり得ます。ただ、実務でより切実なのは別の問題です。

死亡届を出さないと、火葬許可が下りません。

火葬には市町村長の許可が必要で、その許可は死亡の届出を受理した市町村長が行うと定められています。

つまり、葬儀の日程を組む以上、実際には死亡の翌日か翌々日には提出することになります。

なお、火葬は死亡後24時間を経過した後でなければ行えません。

根拠となる条文 — 期限と火葬許可

死亡の届出は、死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡があったときは、その事実を知った日から3か月以内)に行わなければなりません(戸籍法86条1項)。

火葬を行おうとする者は、市町村長の許可を受けなければなりません(墓地、埋葬等に関する法律5条1項)。この許可は、死亡の届出を受理した市町村長が行います(同条2項)。

埋葬または火葬は、他の法令に別段の定めがあるものを除き、死亡または死産後24時間を経過した後でなければ行ってはなりません(同法3条)。

誰が届け出るか

届出義務者には、次の順序が定められています。

  1. 同居の親族
  2. その他の同居者
  3. 家主、地主または家屋もしくは土地の管理人

ただし、この順序にかかわらず届け出ることができます。同居していた子がいる場合でも、別の順位の人が届け出て差し支えありません。

さらに、次の人も届け出ることができます。

  • 同居の親族以外の親族
  • 後見人、保佐人、補助人
  • 任意後見人、任意後見受任者

実務では、葬儀社の担当者が届出人の代理として書類を役所へ持参することが一般的です。

この場合も、届書の届出人欄に署名するのは届出義務者本人です。ここは代行できません。

根拠となる条文 — 届出義務者

死亡の届出は、次の者が順序にかかわらず届け出ることができます(戸籍法87条1項)。第一に同居の親族、第二にその他の同居者、第三に家主、地主または家屋もしくは土地の管理人です。

同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人、任意後見人および任意後見受任者も、死亡の届出をすることができます(同条2項)。

提出先

提出できるのは、次の市区町村の役所です。

提出先補足
死亡者の本籍地戸籍がある市区町村
届出人の所在地住所地に限らず、一時的な滞在地も含まれます
死亡地亡くなった場所の市区町村

死亡地が明らかでないときは、死体が最初に発見された地でも届け出られます。交通機関の中で死亡したときは、死体を降ろした地です。

注意してほしいのは、葬儀を行う場所ではないということです。ここを間違えると、窓口で受け付けてもらえません。

多くの市区町村では、戸籍の届出について時間外窓口や宿直室で24時間受け付けています。

ただし、火葬許可証の交付を同時に受けられるかは自治体によって扱いが違います。夜間に提出する場合は、事前に電話で確認しておくと安全です。

根拠となる条文 — 提出先

届出は、届出事件の本人の本籍地または届出人の所在地でしなければなりません(戸籍法25条1項)。

死亡の届出は、死亡地でもすることができます(同法88条1項)。死亡地が明らかでないときは死体が最初に発見された地、汽車その他の交通機関の中で死亡したときは死体を降ろした地、航海日誌を備えない船舶の中で死亡したときはその船舶が最初に入港した地で届け出ることができます(同条2項)。

図で整理: 必要書類
図で整理: 必要書類(作図: 弁護士による葬儀ガード)

必要書類

用意するものは3つです。

書類補足
死亡届(死亡診断書と一体の用紙)右半分が診断書、左半分が死亡届
届出人の印鑑押印は任意。持参を求める案内をする自治体もある
火葬許可申請書通常は同じ窓口に用意されています

やむを得ない事由で診断書または検案書を得られないときは、死亡の事実を証すべき書面をもって代えることができます。その場合は、届書に理由を記載します。

書き方で迷いやすい欄

左半分の死亡届で、確認が必要になりやすい欄があります。

本籍。住所とは違います。分からない場合は、本籍地記載の住民票を取得して確認してください。マイナンバーカードがあれば、コンビニで取れる自治体もあります。

世帯のおもな仕事、亡くなった人の職業・産業。国勢調査の年に該当する場合のみ、記入を求められる欄があります。

届出人の資格。同居の親族、同居していない親族、同居者などの区分にチェックします。故人との続柄を正確に記入してください。

記入内容に誤りがあると、窓口で修正を求められます。時間に余裕がないときほど、記入済みの用紙を写真に撮っておくと、後の確認が楽になります。

葬儀社が代行する場合も、署名する前に内容を一読してください。続柄や本籍の誤りは、その場でしか直せません。

期限を過ぎてしまった場合

孤独死で発見が遅れた。海外にいて連絡がつかなかった。事情によっては、7日を超えることがあります。

この場合でも、死亡届を受理してもらえないわけではありません。

届出が遅れた理由を記載した書面(届出遅延理由書)の提出を求められるのが通例です。

ここで、起算点が「死亡した日」ではなく「死亡の事実を知った日」であることが意味を持ちます。

長期間発見されなかった場合でも、知った日から7日以内であれば期限内の届出です。

判断に迷うときは、提出先の市区町村の戸籍担当窓口に事情を伝えて確認してください。窓口は、こうした相談に慣れています。

提出後に受け取るもの

死亡届が受理されると、火葬許可証が交付されます。

これを火葬場に提出しなければ、火葬は行えません。

火葬が済むと、火葬済の証明印が押されて返却されます。これが、納骨のときに墓地や納骨堂の管理者へ提出する書類になります。

いつ書類の状態
死亡届の受理時火葬許可証が交付される
火葬後火葬済の証明印が押されて返却される
納骨時それを墓地・納骨堂の管理者へ提出する

火葬当日に返却された許可証は、骨壺を納めた箱の中に入れられていることが多くあります。

納骨は四十九日や一周忌に行うことが多いため、数か月保管することになります。当日に箱の中を確認しておいてください。

また、死亡届の提出により、戸籍に死亡の記載がされます。ただし反映まで1週間から2週間かかることがあります。

相続手続きで戸籍謄本が必要な場合は、この時間を見込んでおいてください。

死亡届は7日以内 — 支払う前・動く前に確認しておきたい項目
死亡届は7日以内 — 支払う前・動く前に確認しておきたい項目(作図: 弁護士による葬儀ガード)

死産・海外での死亡・身元不明の場合

通常とは違う手続きになる場面があります。当てはまる方は、先に窓口へ相談してください。

死産の場合。死産届は、死産後7日以内に届け出ます。妊娠4か月以後の死産が対象です。届出先は、届出人の所在地または死産があった場所の市区町村です。火葬には死産の許可が必要になります。

海外で亡くなった場合。現地の医師が発行した死亡証明書を、日本語訳とあわせて提出します。期限は、その事実を知った日から3か月以内です。在外公館に届け出る方法もあります。

身元が分からない場合。警察から市区町村へ通報が行われ、市区町村が火葬を行います。後から身元が判明した場合の取扱いは、市区町村によって異なります。

事故や事件が疑われる場合。検視や司法解剖が行われ、死体検案書の交付まで数日から数週間かかることがあります。この間は死亡届を出せませんので、葬儀の日程も決められません。

いずれの場合も、7日という期限は「知った日から」です。書類がそろわないうちは、その旨を窓口に伝えておいてください。事情が分かっていれば、後から遅延理由書を求められても説明できます。

提出と同時に済ませておくと楽なこと

役所へ行く回数を減らすために、死亡届の提出と同時に済ませられるものがあります。

窓口が同じ庁舎にあることが多く、まとめて回れば1回で済みます。

このうち戸籍と住民票は、多めに取っておいてください。金融機関や年金の手続きで、繰り返し必要になります。

故人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本は、相続手続きでほぼ必ず求められます。本籍を移している場合は、複数の役所にまたがることがあり、取り寄せに時間がかかります。

法務局で「法定相続情報一覧図」を作ってもらう制度もあります。戸籍の束の代わりに1枚で足りるようになりますので、金融機関を何行も回る場合は手間が減ります。

葬祭費や埋葬料の申請も、同じ庁舎でできることが多くあります。ただし葬儀の領収書が必要になりますので、葬儀後になります。期限は2年ありますので、慌てなくて大丈夫です。

まとめ

死亡届について、覚えておくことは3つです。

  1. 起算点は「知った日」。亡くなった日ではありません
  2. 提出先は3つから選べる。本籍地・届出人の所在地・死亡地
  3. コピーを取ってから出す。死亡診断書は後から何度も必要になります

実際には、火葬許可のために死亡の翌日前後に提出することになります。期限を過ぎることは、あまりありません。

この後の手続きは、7日・14日・3か月・4か月・10か月と続きます。期限の短いものから順に片づけていけば大丈夫です。