死亡診断書の受け取り方|必要な枚数と費用

原本は死亡届として提出する。手元に残るのはコピーだけなので枚数を用意する

死亡診断書は、その後のほぼすべての手続の起点になる書類です。死亡届と同じ用紙の右半分が死亡診断書、左半分が死亡届という一体の様式になっており、原本は死亡届として市区町村に提出します。手元には残らないため、提出前にコピーを取っておく必要があります。生命保険の請求や年金の手続で繰り返し使うため、5枚から10枚程度を目安にしてください。

交付を受ける場所と根拠

病院で亡くなった場合は、診療にあたった医師が死亡診断書を作成します。医師法19条2項は、診察もしくは検案をし、または出産に立ち会った医師は、診断書もしくは検案書または出生証明書もしくは死産証書の交付の求があった場合には、正当の事由がなければこれを拒んではならないと定めています。

自宅や施設で亡くなった場合は、かかりつけ医に連絡します。継続的に診療を受けていた傷病に関連する死亡であれば、診察を経て死亡診断書が交付されます。

一方、診療中でない方が亡くなった場合や、死因が明らかでない場合には、警察が関与し、死体検案書が作成されます。名称と作成の経緯が異なるだけで、死亡届に添える書類としての役割は同じです。警察が関わる場合の流れは検視・検案で警察が関わるときの流れにまとめました。

費用の目安

死亡診断書の作成費用は、公的医療保険の対象外で、医療機関が独自に定めています。数千円程度とする医療機関が多く、死体検案書の場合は、検案に要した費用も含めてより高額になることがあります。

金額は医療機関によって異なるため、受け取り時に確認してください。相続税の申告では、死体検案書の費用が葬式費用として控除できるかが問題になることがあります。国税庁のタックスアンサーNo.4129は、医学上または裁判上の特別の処置に要した費用を控除できないものとして挙げており、内容によって扱いが分かれます。控除の範囲は相続税から控除できる葬式費用を参照してください。

コピーが必要になる手続

原本は死亡届として提出するため、手元に残るのはコピーです。次の手続で使うことになります。

  • 生命保険金の請求(保険会社ごとに1部)
  • 簡易保険、共済の請求
  • 遺族年金・未支給年金の請求
  • 葬祭費・埋葬料の申請
  • 勤務先への提出(弔慰金、死亡退職金の手続)
  • 銀行の相続手続(金融機関によって求められます)

保険会社が複数あれば、その数だけ必要です。あとから追加でコピーを取ることはできないため、提出前にまとめて用意してください。5枚では足りないケースもあり、10枚あれば安心です。

なお、原本が必要と言われた場合は、市区町村で死亡届の記載事項証明書を取得できることがあります。ただし、取得できる場面は限られており、請求できる人にも制限があります。まずはコピーで足りるかを提出先に確認してください。

記載内容の確認

受け取ったら、次の点を確認してください。

  • 氏名、生年月日、性別
  • 死亡した日時
  • 死亡した場所
  • 死因の記載
  • 医師の署名・押印

死亡日時は、火葬の時期や相続の起算点に関わる重要な情報です。誤りがあれば、その場で医師に訂正を依頼してください。提出後の訂正は手間がかかります。

死亡届との関係

死亡診断書と死亡届は同じ用紙です。左半分の死亡届に、届出人が記入して市区町村に提出します。戸籍法86条は、死亡の届出は、届出義務者が死亡の事実を知った日から7日以内(国外で死亡があったときは、その事実を知った日から3か月以内)にしなければならないと定めています。

提出により火葬許可証が交付され、火葬が可能になります。届出の方法や記入の仕方は死亡届は7日以内に、その後の全体の流れは人が亡くなったら最初にする手続きにまとめています。

まとめ

死亡診断書は死亡届と一体の様式で、医師法19条2項により医師に交付義務があります。原本は提出して手元に残らないため、提出前に5枚から10枚のコピーを取っておいてください。

費用は保険適用外で医療機関ごとに異なります。記載内容、とくに死亡日時に誤りがないかを受け取り時に確認し、必要な枚数のコピーをそろえてから死亡届を提出するという順序で進めてください。