四十九日はいつか|数え方と準備の順番

亡くなった日を1日目として数えます。前倒しは可能、後ろ倒しは避けるのが通例です

「四十九日はいつになりますか」と聞かれ、数え方が分からなくなっていませんか。

数え方は決まっています。亡くなった日を1日目として数え、49日目です。翌日からではありません。

日程は、参列者の都合に合わせて前倒しできます。準備の順番を整理しておきましょう。

四十九日の数え方と、準備の順番
四十九日の数え方と、準備の順番(作図: 弁護士による葬儀ガード)

数え方

まず、起算日を確かめます。ここを間違えると、日程がずれます。

亡くなった日を1日目として数えます。翌日からではありません。

たとえば、8月1日に亡くなった場合、8月1日が1日目です。49日目は9月18日になります。

計算が面倒なら、次の方法が簡単です。

  • 亡くなった日に48日を足す
  • または、亡くなった日から7週間後の同じ曜日の前日

8月1日に亡くなったなら、48日後は9月18日です。曜日でいえば、7週間後の前日です。

日数の計算に迷ったら、葬儀社や寺院に確かめてください。すぐに答えが返ってきます。

葬儀のときに、法要の日程表を渡してくれる会社もあります。手元にないか探してください。

初七日、二七日と、7日ごとの区切りがあります。四十九日は7回目の節目です。

近年は、初七日を葬儀と同じ日に行う「繰り上げ初七日」が広く行われています。

その場合、次に集まるのが四十九日になります。準備の時間は十分にあります。

前倒しはできます

49日目が平日の場合、参列者が集まりにくくなります。日程は動かせます。

前倒しは差し支えありません。その前の土日に行う家庭が多くあります。

一方、後ろ倒しは避けるのが通例です。忌明けを遅らせない、という考え方によります。

日程可否理由
49日目ちょうど本来の日
その前の土日もっとも多い
数日前差し支えない
49日目より後避ける忌明けを遅らせない

寺院の都合もあります。候補日を2つか3つ挙げて相談してください。

菩提寺がある場合は、まず住職に連絡します。日程は住職の都合が優先されがちです。

三十五日で行う地域もあります

地域によって、時期が違うことがあります。関西で見られる形です。

三十五日(五七日)に忌明けの法要を行う地域があります。四十九日が翌々月にまたがる場合などです。

  • 四十九日で行う(全国的に多い)
  • 三十五日で行う(関西の一部など)
  • 百箇日をあわせて行う

どれが正しいということはありません。地域と家の慣習に合わせて構いません。

菩提寺があれば、住職に確かめてください。地域の実情を教えてもらえます。

菩提寺がない場合は、葬儀で読経を頼んだ寺院に相談する形になります。

宗教者を手配するサービスを使った場合は、その窓口に連絡してください。

無宗教で葬儀を行った場合は、四十九日の法要そのものを行わない選択もあります。

家族で集まり、食事をともにするだけの形でも差し支えありません。

準備の順番

段取りが決まっていれば、慌てません。1か月半前から動くのが目安です。

6番と7番は、時間がかかります。早めに動いてください。

本位牌の作成には、2週間ほどかかります。戒名を彫るためです。

墓石への彫刻は、1か月ほどかかります。納骨を予定するなら、逆算して依頼してください。

仏壇を新しく用意する場合は、さらに時間がかかります。数週間から数か月です。

必ず四十九日までに用意しなければならない、という決まりはありません。

住まいの事情で仏壇を置けない場合は、小さな供養の場を作る形でも構いません。

寺院に相談すれば、無理のない方法を教えてもらえます。

案内の出し方

参列してもらう範囲は、家族で決めて構いません。決まりはありません。

  • 家族と、ごく近い親族だけ
  • 葬儀に参列してくれた親族
  • 故人と親しかった友人も含める

案内は、往復はがきか、返信用はがきを同封した封書で出します。

書く内容は、次のとおりです。

記載する内容
誰の法要か故○○ 四十九日法要
日時○月○日 午前11時
場所会場名と住所、地図
会食の有無法要後に会食を予定
返信の期限○月○日までに

1か月前までに出すのが目安です。遠方の方には、早めに口頭で伝えておくと親切です。

人数が確定してから、会食と引出物を発注します。返信の期限を先に決めてください。

近しい親族だけであれば、電話やメッセージで伝える形でも構いません。

会食を行わない場合は、その旨も案内に書いてください。引出物だけをお渡しします。

「法要のみ」と伝えれば、参列者も予定を立てやすくなります。

返信が届かない方には、期限の数日前に電話で確かめてください。

図で整理: 1か月半前からの段取り
図で整理: 1か月半前からの段取り(作図: 弁護士による葬儀ガード)

費用の目安

四十九日にかかる費用は、次のとおりです。参列者の人数で変わります。

費目目安
お布施3万〜5万円
御車代5,000円〜1万円
御膳料(会食を辞退された場合)5,000円〜1万円
会食1人3,000円〜1万円
引出物1人2,000円〜5,000円
会場使用料無料〜数万円
納骨(同日に行う場合)10万〜20万円

参列者10人であれば、10万円から20万円ほどになることが多くあります。

納骨をあわせて行う場合は、彫刻代と石材店の作業費が加わります。

お布施の金額に決まりはありません。寺院に相場を尋ねても失礼にはあたりません。

株式会社鎌倉新書の「第7回 お葬式に関する全国調査」(2026年)によると、葬儀の総額平均は96.73万円でした。法要の費用は、これとは別に生じます。

相続税での扱い

税の場面では、注意が必要です。四十九日の費用は控除できません。

根拠となる条文 — 葬式費用に含まれないもの

相続または遺贈により財産を取得した者が被相続人の葬式費用を負担した場合には、その負担した金額を課税価格から控除するとされています(相続税法13条1項2号)。

香典返しの費用、墓碑・墓地の購入費や借入料、法会に要する費用は、葬式費用に含まれないとされています(相続税法基本通達13-5)。

初七日以降の法要に要した費用も、葬式費用として控除することはできません(国税庁タックスアンサー No.4129)。

一方、葬儀の当日に行う繰り上げ初七日は、扱いが分かれることがあります。

領収書は、葬儀の分と法要の分を分けて保管してください。区分が分かりやすくなります。

判断に迷うときは、税理士か税務署に確かめてください。相談だけなら費用はかかりません。

香典返しとの関係

四十九日は、香典返しの時期の目安にもなります。忌明けにあたるためです。

後日返しをする場合は、四十九日が過ぎてから発送します。挨拶状を添えるのが通例です。

当日返しをしている場合は、高額の香典をいただいた方にだけ改めてお返しします。

香典返しの目安は、いただいた額の3分の1から半分です。地域によって異なります。

なお、香典返しの費用は、相続税の計算で控除できません。香典自体が課税されないためです。

相続の手続きとの関係

四十九日は、相続の手続きを進める節目にもなります。親族が集まる機会だからです。

期限手続き
3か月相続放棄・限定承認
4か月準確定申告
10か月相続税の申告・納付

四十九日の時点で、相続放棄の期限まで残り1か月半ほどです。判断が必要な家庭は急いでください。

遺産の一覧を作り、その場で共有する方法があります。話が進みやすくなります。

葬儀費用の精算も、この機会に済ませる家庭が多くあります。領収書と一覧表を用意してください。

国民生活センターが2026年6月3日に公表した資料によると、葬儀サービスに関する相談は2025年度に917件で、うち52.6%が料金に関するものでした。

請求書に疑問があるなら、四十九日までに確かめておくと落ち着きます。

支払期限が過ぎている場合でも、内訳の説明は求められます。書面で聞いてください。

進まないときは、消費者ホットライン188へ相談してください。無料で使えます。

親族が集まる場では、金額の細かい議論は避けたほうが無難です。一覧表を配るだけで足ります。

位牌と仏壇は誰が引き継ぐか

四十九日を機に、位牌と仏壇を誰が守るかが決まります。ここも整理しておいてください。

根拠となる条文と判例 — 祭祀の承継

系譜、祭具及び墳墓の所有権は、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継します。ただし、被相続人の指定があるときは、その指定に従います(民法897条1項)。

慣習が明らかでないときは、家庭裁判所が承継すべき者を定めます(同条2項)。

最高裁判所は平成元年7月18日の判決(家月41巻10号128頁)で、遺骨は慣習に従って祭祀を主宰すべき者に帰属すると判断しました。遺骨は相続財産として分割の対象になるものではありません。

位牌・仏壇・墓は、相続財産として分けるものではありません。祭祀承継者が引き継ぎます。

長男である必要はありません。娘でも、親族以外でもなり得ます。

引き継いだ人が、法要の主宰や墓の管理を担うことになります。負担も伴います。

家族で話し合って決めてください。四十九日は、その話をする機会になります。

決まらない場合は、家庭裁判所に定めてもらう手続きがあります。

当日の流れと持ち物

当日は、次のように進みます。1時間から2時間ほどです。

  1. 参列者が集まる
  2. 読経・焼香
  3. 法話
  4. (納骨する場合)墓地へ移動し、納骨
  5. 会食

持ち物は、次のとおりです。

  • 本位牌(白木の位牌と交換する)
  • 遺影
  • お布施・御車代・御膳料
  • 火葬許可証(納骨する場合)
  • 墓地の使用許可証(納骨する場合)
  • 数珠

白木の位牌は、寺院に納めます。本位牌に魂を移す儀式が行われます。

服装は、喪服が基本です。三回忌以降は、平服とする家庭もあります。

案内に「平服でお越しください」と書く場合は、その旨を明記してください。

子どもの服装は、制服があれば制服で構いません。なければ、地味な色の服で足ります。

会場が寺院の場合は、靴を脱ぐことがあります。足元にも気を配ってください。

数珠を忘れても、参列に差し支えはありません。慌てなくて大丈夫です。

四十九日の準備 — 進める前の確認項目
四十九日の準備 — 進める前の確認項目(作図: 弁護士による葬儀ガード)

まとめ

四十九日は、数え方と段取りを押さえれば迷いません。

  • 亡くなった日を1日目として、49日目
  • 前倒しは可。後ろ倒しは避ける
  • 本位牌と墓石の彫刻は、早めに手配する

案内は1か月前までに出してください。落ち着いて準備すれば大丈夫です。